gtag.js、analytics.jsとは GAの歴史

gtag.js、analytics.jsとは

この記事では昔からあるサイトに残っていたGA過去バージョンの設定で私が混乱したというお話を書きたいと思います。

 

同じイベント送信なのに「ga(‘send’, ‘event’…」、「gtag(‘event’,…」と二種類でてきたが違いはなんだろう?

GAとGTMを入れているお客さんのサイトで、あるボタンにこのような記述が入っていたことがありました。

onClick=ga('send', 'event', [eventCategory], [eventAction], [eventLabel], [eventValue], [fieldsObject])

これはクリックしたときにGAにイベントデータを送信するという記述です。GTMの管理画面でイベント計測の設定をせず、GAのみでイベント計測をするときにはHTMLのボタンにこのような記述をします。

このお客様のサイトではGTMを入れていたので、GTMでも同様のイベント計測をしていて「?」となりました。GTMがあればGTMの方だけでいいのですが、二重にイベント計測をしている状態でした。※カテゴリの設定がHTML上とGTM上で違っておりGAのレポートでは二重カウントされず別物として見ることができました。

 

どうしてGTM入っているのにGAのイベントコマンドが直書きで入っているんだろうと不思議に思いましたが、おそらく古いHTMLソースに残ってしまっていたものかと思います。もともとGTMを使わずにGAのみでイベント計測をしていたが、のちにGTMを導入しGTMでイベント計測の設定をしたのだと思います。

 

しかもこのイベントのコマンドについて調べていると、下記の二種類のコードが出てきました。

onClick=ga('send', 'event', [eventCategory], [eventAction], [eventLabel], [eventValue], [fieldsObject]);
onClick=gtag('event', <action>, {
  'event_category': <category>,
  'event_label': <label>,
  'value': <value>
});

どちらもイベント送信なので使い分けが分かりませんでした…

「ga(‘send’, ‘event’…」はanalytics.js、「gtag(‘event’,…」は gtag.js で使うもの

結論から言いますと、ga(’send’, ‘event’…とgtag(‘event’…の違いは、

GAのバージョンの違いによるものでした。

 

一つ目のこちらは analytics.js を使っている場合の記載方法です。

onClick=ga('send', 'event', [eventCategory], [eventAction], [eventLabel], [eventValue], [fieldsObject]);

 

二つ目のこちらは gtag.js を使っている場合の記載方法です。

onClick=gtag('event', <action>, {
  'event_category': <category>,
  'event_label': <label>,
  'value': <value>
});

 

では、現状Webサイトがどちらのバージョンを使っているか調べる方法ですが、現状サイトの<HEAD>に入れているトラッキングコードで判断します。

analytics.js の場合のトラッキングコード

<!-- Google Analytics -->
<script>
(function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
(i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
})(window,document,'script','https://www.google-analytics.com/analytics.js','ga');

ga('create', 'UA-XXXXX-Y', 'auto');
ga('send', 'pageview');
</script>
<!-- End Google Analytics -->

 

gtag.js の場合のトラッキングコード

<!-- Global site tag (gtag.js) - Google Analytics -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=GA_MEASUREMENT_ID"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){window.dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());

  gtag('config', 'GA_MEASUREMENT_ID');
</script>

 

gtag.jsとanalytics.js はどっちを使ったら良いの?

二つの違いですが、GAのバージョンの違いだと先ほど書きました。analytics.js → gtag.js の順番でリリースされておりgtag.jsが最新です。

 

GAのバージョンをさかのぼってみると

urchin.js → ga.js → analytics.js → gtag.js

と変わってきています。

 

GTMを使っておらずGAでイベント計測をしている場合、GAのバージョンを気にする必要があります。

この記事の記載時点(2021年8月)では、 公式は最新のgtag.js への切り替えを推奨しています。 下記はGA公式のヘルプに書いてあった記載です。

まだグローバル サイトタグ(gtag.js)を使用していない場合は、サイトのタグを再設定して gtag.js に切り替えることを強くおすすめします。

https://support.google.com/analytics/answer/4457764?hl=ja

 

ちなみにトラッキングコードはGAの下記で確認できます。

左メニュー管理>プロパティ>トラッキング情報>トラッキングコード

 

さいごに

最近GAを導入したのであればバージョンの違いを意識せずに設定できたかと思いますが、

昔からあるサイトだと以前のバージョンのGAが入っていたりします。しかも後からGTMを入れたりしていると謎の記述が古いソースに残っていたりします。

私はそれに当たって当時混乱したのでこの記事を書きました。

GA4が出たばかりなのでしばらくはバージョンが変わるということもないかもしれませんが、過去の経緯について知っておくとほんの少し役に立つこともあるかもしれません。

 

下記、ご参考までに。

・昔のga.jsのヘルプ記事も見つけたのでご参考までに張っておきます。

Introduction to ga.js (Legacy)

 

・Cookieの使用についてもそれぞれのバージョンで違っているようです。

Google アナリティクスによるウェブサイトでの Cookie の使用

 

 

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